「思い出して? 君は木曜日に病院へ行かなくちゃいけないほどひどい発作を起こしたんだ。そして、三日間ゆっくり休むようにって言われたよね?」
 彼女の心の中でうまくすり替えられますように。
 逆に、俺はもっと自制しろ――。
 彼女の身体にも心にも、負担をかけるような行動言動は慎め。
「横になってる必要はないみたいだけど、逆に仕事をしていいとも言われていない。むしろ、ダメなんじゃない?」
 彼女が「あ」と口を開けた。
「……ごめんね。俺は翠葉ちゃんが写真を撮りたいんじゃないかなと思って声をかけただけだったんだけど……。前回来たときは写真を撮ることに熱中してしばらくは戻ってこないくらいだったから」
 彼女はタオルから顔を離し、何か言いたそうな顔をしたけれど、もう少し話させて?
「秋斗さん、謝らないで。謝ったらやだ……」
 謝るのもタブーかな……。