「湊には連絡入れておくわ。保健室で寝てるのもいいけれど――ま、あとは湊に任せましょう」
言いながらハーブティーを差し出してくれる。
今日はローズマリーを利かせたブレンドらしい。
血圧の数値がだいぶ悪いから、気遣ってくれてのことだろう。
そんな優しさが嬉しくて、少し怖い……。
カップを口にすると、緑っぽいローズマリー独特の香りがした。
朝食には、もう何も言わなくてもスープが出てくる。
スープを口にすると、食道を伝って胃に落ちるのを感じた。
どんなにつらくても、経口摂取だけは怠らないようにがんばろう。
これからの二週間、自分に何を課せられるかというならば、このくらいのことしかないのだ。
鎖骨あたりから入れる、高カロリー輸液だけは嫌だもの……。
ハーブティーのカップとは別のカップはスープカップよりも小さめのマグカップ。
栞さんはいつだって私が食べることのできる分量を的確に当ててくれる。
「栞さん、いつもありがとうございます」
「なぁに? 急に改まって」
「いえ。ただ、口にしたかっただけです」
そんなやり取りをして空蒼兄の車で学校へ向かった。
言いながらハーブティーを差し出してくれる。
今日はローズマリーを利かせたブレンドらしい。
血圧の数値がだいぶ悪いから、気遣ってくれてのことだろう。
そんな優しさが嬉しくて、少し怖い……。
カップを口にすると、緑っぽいローズマリー独特の香りがした。
朝食には、もう何も言わなくてもスープが出てくる。
スープを口にすると、食道を伝って胃に落ちるのを感じた。
どんなにつらくても、経口摂取だけは怠らないようにがんばろう。
これからの二週間、自分に何を課せられるかというならば、このくらいのことしかないのだ。
鎖骨あたりから入れる、高カロリー輸液だけは嫌だもの……。
ハーブティーのカップとは別のカップはスープカップよりも小さめのマグカップ。
栞さんはいつだって私が食べることのできる分量を的確に当ててくれる。
「栞さん、いつもありがとうございます」
「なぁに? 急に改まって」
「いえ。ただ、口にしたかっただけです」
そんなやり取りをして空蒼兄の車で学校へ向かった。