「……大丈夫か?」
 ずいぶんと苦しそうだけど……。
「人が飲み物飲んでるときに変なこと言うな」
 言いながら、気管に入ったであろう液体を出そうとしていた。
 少し落ち着くと、
「翠がさ……翠が、どっちを選んでも"良かったな"って言ってやって」
「……え?」
「俺や秋兄の応援者である必要はない。以上、休憩終わり。これ、二十五分で解いて」
 えぇぇぇぇっっっ!?
「司様っ、五分ほど短いけどっ!?」
「休憩が五分伸びればどこかで調整する必要が生まれる」
「くっそっ」
 俺は、ひらり、と目の前に滑り込んできた問題用紙に食いつき問題を解き始めた。
 でも、わかった……。
 俺、翠葉の味方でいる。