少し先のほうで救急車のサイレンが聞こえてきたものの、プツリと消えてなくなる。
「ホテルの裏口に救急車をつけています。誰かに誘導を頼めますか?」
静様に申し出ると、「園田に行かせる」と再度携帯を耳に当てた。
「緊急事態だ。裏口に救急車が着く。それを従業員用のエレベーターから若槻の部屋まで誘導してくれ」
その通達から五分と経たないうちに救急隊が入ってきて、簡単な問診を済ませるとすぐに搬送が始まった。
「付き添われる方は?」
「自分が」
と、名乗り出る。
「唯、気になるかもしれないが随時連絡は入れるから、今日一日はここで仕事をしててくれ」
「了解です」
「若槻くん、すぐにクリーンスタッフ呼ぶから、まずい資料だけは片付けてね」
園田さんが若槻に声をかけた。
ホテルのことはホテルの人間に任せればいい。
とりあえずは秋斗様だ――。
「出ますっ」
救急隊の言葉を受けて部屋を出た。
裏口までの誘導は静様が直々に申し出てくれ、従業員用のエレベーターで地下まで降りた。
「ホテルの裏口に救急車をつけています。誰かに誘導を頼めますか?」
静様に申し出ると、「園田に行かせる」と再度携帯を耳に当てた。
「緊急事態だ。裏口に救急車が着く。それを従業員用のエレベーターから若槻の部屋まで誘導してくれ」
その通達から五分と経たないうちに救急隊が入ってきて、簡単な問診を済ませるとすぐに搬送が始まった。
「付き添われる方は?」
「自分が」
と、名乗り出る。
「唯、気になるかもしれないが随時連絡は入れるから、今日一日はここで仕事をしててくれ」
「了解です」
「若槻くん、すぐにクリーンスタッフ呼ぶから、まずい資料だけは片付けてね」
園田さんが若槻に声をかけた。
ホテルのことはホテルの人間に任せればいい。
とりあえずは秋斗様だ――。
「出ますっ」
救急隊の言葉を受けて部屋を出た。
裏口までの誘導は静様が直々に申し出てくれ、従業員用のエレベーターで地下まで降りた。