「そうなんですか?」


「あぁ」



何があったのか聞きたくても関係のない私は
何も聞けなかった。


いや、聞きたくなかった…


「あ、そうだ。先輩私に何の話があったんですか?」


「…俺は…やっぱり何でもない。気にするな。
あ、ここの鍵もうひとつあるんだ。いるか?」


「いいんですか?!ほしいです!」


″ほら″と鍵を渡してくれた先輩。


これからは好きなときにこの場所にこれる。
そう思うと顔がにやけてしまう。