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「………ニキ、ア……………ニキ、兄貴!!」
寝せろや……
「糞兄貴、起きやがれ!!」
ドガッ…!!
「いッ…!」
こいつ、ガチで女かよ……。
朝イチでこいつの拳くるとか、朝からツイてないわ…。
ハァ…
「なんかあったのか?」
「俺らの傘下のチームが襲われた」
「まじかよ…。被害は?」
「今はマキと梨紗で確認中だ。今回襲われたのが人数の少ない紅龍だった」
それって普段動いてないとこだよな?
なんでそんなのがあるのを知ってんだよ…
「どこにやられたかわかるのか?」
「報告には 白虎 だと」
最近できたばっかで紅龍の存在がわかるものなのか?
「なぁ、侑梨。紅龍があることを知ってるのって部外者で誰かいるか?」
「知らないはずだよな?でも、この前梨紗が真紅にハッキングしてきた奴がいるっては言ってたけど…」
真紅では、梨紗がやってんだぞ?
侑梨や裕太のお墨付きだ。
簡単に破れるはずがない…
「兄貴、とりあえず俺は倉庫に戻る。話はそれからだ」
「ああ。なんかあったら連絡よこせよ?こっちでも調べてみるから」
「ああ、頼む」
このときまだ俺らは知らなかった。
この一件にあの人が絡んでたとは…。