「清司くんの発見が早かったおかげで、春風ちゃんの命に別状は無いわ。もっともしばらくは、意識が戻ってないから集中治療室にいる事になるのだけれど」

 あれから、ひと段落ついた後、看護士さんが春風ちゃんの容態をわざわざ伝えにきてくれた。

「よかった」

 心のそこからたった一言が溢れ出した。

「あら? 血がついているわよ」

 看護士さんに指摘されるまで、忘れていたが、俺のパジャマには春風ちゃんの血がべっとりと付着していた。

 この光景を見たことがある?