『なぁ 藍…俺…就職決まったんだ。』

『え?そうなんだ!おめでとう!よかったね!』

『そうなんだけど、県外に行くんだ。今までみたいに逢えなくなるけど、気持ちは変わらないよ。』
『……………………。』


『藍?』


大きな瞳から涙がこぼれた。
藍の小さな肩が震えている。

『奏ちゃん…ダメだよ…離れ離れはダメだよ…。』

『藍…』


『奏ちゃん…私 遠距離なんて無理だよ…絶対無理…逢いたいのに逢えないなんて辛いよ。苦しいよ。』


『藍…俺は…』


『奏ちゃん…出逢った頃に戻ろうよ。そしたら私笑って奏ちゃん見送れる。』


『それでいいの?』

『うん』