「…私のこと、すきじゃないんでしょ?」



微かに口元に笑みを浮かべ、問いかける。

僅かに首を傾いだせいで顔にかかった髪の毛を、ゴツゴツとした指が掻き上げる。

その手つきは笑っちゃうくらい不器用で、ひどく優しい。



「ああ。お前をすきなんざありえねーし、お前にすかれるのもお断り」



アンタなんか、アンタだから、大嫌い。