マチにとって、
生まれたときから
達宗は、そばにいた。
隣近所で、兄のように
慕っていた。
ひとつしか歳が、
変わらないため、
非常に馬が合うのだった。

最初こそ、頼りになる兄の
ような存在だったが、大人に
なるにつれて、次第に兄という
存在ではなくなった。

一人の男の人として、
マチは達宗を見るようになった。
達宗も同じであった。
妹のように慕っていたが、
女の人として、
意識するようになった。
二人は、もう両想いだったのだ。
しかし、二人とも
告白はしないため、
いつまでも幼馴染
という関係のままだ。