裏庭に行く途中で、俺は
いつも見る夢の話をした。
「何?毎日同じ夢を見る?」
「しかも、セーラー服で黒髪の
三つ編みの女が出てくる?
怖いわね…。」
「さすがの俺も、毎日見ると
気になってさ。」
夢の話に夢中になっていると
裏庭にたどり着いた。
いつものように、裏庭のベンチで
昼寝でも、しようかと思い、
近づいてみると、いつもと
違う光景があった。
「誰だ、この人。」
「さあ。」
「ねえ、セーラー服で黒髪で…」
「三つ編みの女だ…」
間違いなく、ベンチに横たわっている
人は、俺の夢に出てくる女だ。
毎晩、夢に出てくる、この女。
この人が何なのか、俺は気になった。
だから、起こして聞いてみようと
思い、揺さぶり起こした。
「おーい…」
「ん?」
三つ編みの女は、起きるとすぐに
俺の顔を軽く見上げた。
その途端
「達宗さん!」
「おわっ…」
三つ編みの女が、俺に
抱きついてきたのだ。