♪~


「新井さんのご自宅ですか?」



「はい。」



「新井さんの家族の方ですか?」



「はい、娘です。」



「そうですか・・・落ち着いて聞いて下さい。あなたのご両親が―――――――――――――――――」




私、新井 朱里(アライ ジュリ)は夢中で走った。



「スミマセン!新井 進一と真里の病室は?・・・ハァ、ハァ、ハァ・・・」


ただ、間に合わなくても一分一秒でも側に居てあげたくて。


でも・・・


「お父さん!お母さん!」



間に合わなかったんだ。



交通事故。



2人で、買い物に行っているときだった。



私はいつもついて行くのに、今日だけはついていかず家で寝ていた。



お別れもいかずにこんな状態でさよならも言わずに、2人で逝ってしまった。



私は・・・。


一人になってしまった。