「探さなくても良かったのに」 『は?俺は心配して』 「いいの別に。だって…」 その次の言葉を自分で口にするのが辛くて思うように言い出せない。 静かな空気が流れた。 「だって、あたしたちただの友達だよ?優斗の彼女でもなんでもないただの友達」 視界が徐々に涙で溜まっていく。 瞬きをすれば零れ落ちてしまいそうになる。 自分で発した言葉が自分の心に刺さった。 あたしは自分で自分を傷つけた。