「どうしたの?早くしないと、ドア閉まっちゃうよ」


幸い早朝のため、乗車する人の方は居ないけど
彼はこのままじゃあ、起きたまま乗り過ごしてしまいそうだ。



「え!?あ・・・すみません。なんでもないです」


「そう?」



茉樹くんも下車して、目線が少し近くなる。
でもやっぱり、ほとんど上目遣いになる。

彼は小さそうに見えるのに。