S大学に合格したオレは、

晴れて、大学生になった。

「おはよ」

オレに挨拶をしたのは、

高校からの友達、

溝口 章。


「章と同じ大学に行くなんて、

思ってなかったよ」


「何?!オレが

落ちた方がよかったって言うのか?」


章がオレの胸ぐらを掴んだ。


「誰もそんなこと言ってないだろ?」


「どうせ、オレは頭が悪いよ」


・・・章。


「ちゃんと大学一発合格したヤツが、

何言ってんだよ?」


「それもそうか」


・・・立ち直りの早いヤツめ。


・・・あ。