そして、龍は指を入れてきた
「思った以上に滑りいいわ。お前濡らしすぎ。」
そう一言つぶやいて指の出し入れを繰り返す。
その時、急にいやな予感がした。
「龍…っ!待って!本気でっ…!」
「なんだよ?」
「やだ。…嫌だ。…やだよぉ。」
「何がだよ?」
だって…っ龍が、ホントにあたしが好きだとしたら、初めから隠す必要はなかったはず。
幹部だよ?例えあたしが言いふらしたとしても幹部の立場があれば、どうにでもできるはず。
初めに下っ端と言った理由はなに?
やっぱり、幹部だと知られたくなかったから?でもあたしは幹部だろうと下っ端だろうと敵に値する龍を最初から好くわけがない。
それを分かってるはずなのに…
龍…一体何者?
ホントに幹部?
ホントは下っ端?
スパイ?
…なんで急にこんな気持ちにっ…
「おい。」