二人は絶句した。

「美花…何言って…」

龍が必死にあたしを止める
顔には焦りがみえた。


「龍さんも、」

「え?」

出会った時から、龍と呼んでいたから、いきなりの「さん付け」に戸惑ったのだろう。

「あなたもよ。関係は終わり。」


これは、あたしの計算であり。
そして一種の賭けだった。


「あしたには、退院の準備するから。医者には病院かわるとかてきとーに言っといて。」

「それは無理よ。あなたは子供じゃないの。ただでさえ、転移してるのに。自分の体調管理くらい自分でしなさい!」


「転移?」