泣いたって笑ったって怒ったって今の病気は現実なのに。
そう思うと、泣けてくる。
なんでか、悲しくもないのに泣けてくる。

「・・・うっく。」

個室で良かった。


窓の外は、やっぱり灰色の世界だった。


コンコンッ

朝の検温が終わって昼前にさしかかった時。
誰も尋ねてくる時間ではないはずなのに、ドアがノックされた。

「・・・・はい。」



これが、君との出会いだったね。