「はぁ!?なんで?どこが?」

 気に食わない + ハッキリ言われて若干傷ついてる

みたいな感じの顔がこれまたおもしろくって。
あたし、病気になって余裕っつーもんを忘れてたのかもしんない。

久々に固まった頬筋が緩んだ気がした。

「・・・でも、笑ったからいいや。美花は笑ってるほうがいい。」

「そう。」

素直になれないあたし。だって人間に甘えた事なんて数えるくらいしかない。
甘え方を知らないかわいそうな子供だね、って何回か言われた。
あたし自身もう子供じゃない気もするのだけど。

「うん!で、何歳なの?あ、俺はね20♪」

「はぁ?」

「何?」

・・・いきなり昨日ドア開けて涙こらえてたこいつはあたしより年上?
ありえないだろう。
これは、世界滅亡も近いのかもしんない。

って思ったけど。

大切な人が亡くなった苦しみは大人だろうが子供だろうが変わらないんだと思った。