「あぁ。質問はさいごにする。」

龍は静かに言った。
どーせ、いつ発病したんだ?とか抗がん剤ってどんな?とかそんな質問だろうと、あたしは回避するための回答をたくさん用意した。

それでも龍の質問は期待を裏切るものだった。


「何歳なん?」


「・・・ぶッ。」

・・・・このタイミング!?
何?このタイミングからの年齢って!
どっからそんな思考回路が生まれんの!?
龍って実は天然!?大丈夫なのか?

さすが、龍様。

あたしは、あなたの思考回路についていけません。
いや、ついて行こうとも思えません。

「何で笑うんだよぅ?」

いじけたようにそう言う龍はなんだかかわいかった。

「あーごめ。おかしい奴だと思ったから。」