っつか、まだ対面時間1時間はあるのだけど。

それは、龍が気づかないことを祈るほかない。


「まだ、本当は1時間あっけど、帰るわ。俺。」


・・・気づきやがった。
まぁ。今から帰るならいいや。

「そう。」

あたしはそう言ったきり窓の外を見た。

なんか、昼前から降り出してる雨は一向にやみそうにない。
つーか激しさを増してる気もする。

「あ、なぁ。最後に聞いていいか?」

龍が思いついたようにそう聞いた。

「本当に最後なら。」

あたしは、静かにそう言った。
そうしなきゃいけない気がしたから。