「あたしはなんもしてない。ただ、あんたには助けてもらったから。」

もう、龍も美佐の事はふっきれたようだし。
この病室にも来ないだろう。

自分の人生をまっすぐ歩んでほしい。

あたしが龍に思ったことだった。


「さ!早く家に帰りなよ?もうそろそろ対面時間終わるから。美佐さんの事ふっきれたらもうここには来ちゃダメだよ。」


あたしは、龍の肩をそっと押した。

もう、来ないで。といったふうに。


「美花・・・俺・・・」

「美佐さん悲しむよ?龍がこんな弱い奴だったんだ。って天国で泣いてるかもよ?」

龍が言いかけた言葉はあたしが言わせないようにした。

「それもそうだな?」

あたし、この一日でなんか変わったっぽい。