「おすし・・・食べたい。」

こういうと、看護士は決まってこういう。

「じゃぁ、早く元気になりましょうね」

こっちだって、好きでここにいるんじゃねぇよ。


なんか、昨日騒がしかったから。
今日はいつもより疲れてんのかもしれない。

お昼だけど、寝ちゃお。

お昼ごはんに少しだけ手をつけてあたしはふとんをかぶった。


だって、こうでもしなきゃ今は雨が降ってるという現実がなんでか悲しくなってしまうから。

たぶん、眺めるもんがないからだろうけど。

空を自由に飛んでる小鳥も
日光らしきものを受けて光合成をしてるであろう木の葉っぱも
楽しそうに病院の中庭で小さな男の子が遊んでる姿も

すべてが、ストップしたようにまったく動かない。

今のあたしの心みたいに。