次の店に着いた俺は…
先ほど引き取った商品を手にして店内へ向かった。
「いらっしゃいませ」
「一条です」
「お待ちしておりました。お荷物お預かり致します」
俺は手にしていた品をスタッフに手渡した。
名札には“支配人”と記されている。
背筋がスッと伸びて、柔らかい笑顔の中年男性。
すると―――――、
「一条様、お席のご確認をなさいますか?」
「……そうですね?お願いします」
「畏まりました。ではこちらになります」
支配人に案内され、店内奥へと。
落ち着いた雰囲気の中に、
温かみのあるインテリア。
心地良い音楽が流れ、
ゆったりとした空間に包まれた。
「如何でございますか?」
「凄く素敵ですね。これなら妻も喜んでくれると思います」
「有難うございます。スタッフ一同、心を込めて務めさせて戴きます」
「宜しくお願いします」
俺は支配人に挨拶をして店を出た。