要が差し出した手をそっと掴んで、


ベッドの上へ手繰り寄せられる。


「今日は時間がたっぷりあるから期待して?」


「なっ!!////き、期待って////」


「フフッ…顔、真っ赤だぞ?」


「////////////」


もう!!どうして要はこうも恥ずかしい事をすらっと…。


―――――――ピッ。照明が落とされた。


寝室の壁と天井を仄かに照らす間接照明。


薄暗いハズなのに要の艶っぽい表情は良く見える。


私の顔の両脇に手をついて覆い被さるように、


ゆっくり……スローモーションのように唇が重なった。


要の柔らかい髪が頬を掠め、


フワッと爽やかな薫りが鼻腔を擽る。


段々と深くなる口づけに、思わず声を上げそうになると、


チュッと艶を帯びた音を立てて軽く吸われた。


「杏花……綺麗だ」


要の甘い囁きが私の身体を甘く侵す。


甘い吐息と熱を帯びた要の全てで


心も身体も何もかも全てが


………酔い痺れた。