私は再び事務所に戻って、決算書類に追われた。


仕事を終え自宅へ帰ると、寝室に要の姿が。


「要!?ど、どうしたの?仕事は?」


「ん?あっ、おかえり。仕事はして来たよ?」


「ただいま……でも、まだ時間が…」


「うん…急な仕事で明日の早朝から出張なんだ」


「え?」


「だからこうして荷造り。今日は早めに切り上げて、暫く会えないから杏花とゆっくり…な?」


「ッ!!////////」


「わっ、私が荷造りするから…」


「いいって…自分で出来るし。それより先にメシ作って?」


「えっ?あっ……うん。すぐ準備するね?」


私は荷物をベッドの上に置いて、キッチンへと向かった。


ダイニングテーブルの上に料理が並べ終わる頃、


要がダイニングへやって来た。


「今、呼びに行こうとしてたの」


「ん、察知して来た。おっ、旨そうだな」


「あら、旨そうじゃなくて美味しいわよ?」


「フッ……そうだな」


私は少し意地悪く睨むと、


宥めるように頭を優しく撫でられた。