ピアノは小さい頃から習わされ


今でもパーティーなどで披露している。


これが結構ウケが良くて、


取引にも有利に働いているのも事実。


ただ、jazzは弾いた事が殆ど無く、


ここ暫く一条本宅で練習していた。


まぁ、何とか形になってるか?



ピアノを弾きながら杏花に視線を移すと、


驚いた表情で俺をジッと見つめていた。


そんな杏花の元へ支配人が…


注文しておいたケーキを運んで…


杏花はそれを見て…


さらに驚いている。




曲を弾き終え杏花の元へ行くと、


杏花は今にも泣きそうな顔をしていた。


俺は杏花の足元に跪いて、


微笑みながら杏花の両手を優しく包んだ。


すると、


杏花の瞳から大粒の涙が1粒…零れ落ちた。