「あっそう。じゃあ、早いところイロイロきめとかなきゃね」

リョウちゃんは家庭訪問の日程でも決めるみたいに軽く受け答えしている。

あらかじめそう決めてたみたいに二人は何でも無いように話し続けた。

僕は、結構ショックだったのでそっと部屋を出た。

自動販売機でパックのイチゴオレを買って、外の花壇に座わる。

1ヶ月持たない。博士の声が頭に響く。

モヤモヤして、思いっきりイチゴオレを吸ったら、胃袋に甘さが落っこちた。

泣きそうにはならなかったけど、やっぱキツイ。甘さでごまかしきれないキツさだ。

博士が悪いと思う。博士はゼッタイに医者としてのハイリョってやつに欠けてると思う。

博士だけじゃない。僕の回りの大人はみんな言いたい放題のやりたい放題だ。

結構、僕がガマンするハメになる。

悔しくてイチゴオレのパックを投げ捨てた。

いつの間に現れたのか、拾ったのは博士だった。