「さてと!」

変な掛け声をかけて立ち上がると、カズ君はまっすぐ冷蔵庫に向かっていった。

中から出来合いのオカズを出すと、テーブルに並べてあっという間に朝ごはんの準備をした。

「たっくん。とりあえず飯にしよ」コップに牛乳を注ぎながらカズ君は言った。

カズ君らしくない手際の良さもなんかイラッとする。

僕はカズ君の後ろポケットから携帯を取ると、リョウちゃんに電話をしてみた。

ある程度予想はしたけど、電話はそのまま留守番電話サービスセンターへ接続されてしまった。

メッセージを入れようとしたときスッと携帯を取り上げられた。

カズ君はポケットに携帯をしまうと「やっぱでない?」などと軽く聞いてから「飯にしよ」と言ってきた。