いつ帰って来るか解らないけどリョウちゃんが必ず帰って来るって事を僕は確信し始めていた。

カズ君の根拠のない絶対的な自信のおかげだ。

カズ君は今日や明日にでもリョウちゃんが帰って来るんじゃないかと思うような事を度々言う。そのおかげで僕は多少なりとも助かっているのだ。

ただ、逆にあのザラッとした感覚も残る。帰って来ない事は心配じゃ無くなった。けどそれ以外のなにか…。

カズ君の大丈夫で全部は救われない。

「大丈夫だよ。」

不意にカズ君が言う。

「たっくんなら大丈夫」

やっぱり思う。

カズ君は、なんか知ってるんじゃないか?