「リョウさんはさあ、確かに自分の都合で出てったよ」都合って?と僕が聞く「理由は知らないけど」だけど「リョウさんが 決めた自分の都合の中にタックンが入ってないことはないと思うよ」

「でも実際には置いてけぼり…」しかも僕も割と元気だし…。

「ほんの一時だって」それに…「例え家族でも、誰かの為に何かをするのは大変な事なんだよ。それを簡単に出来るリョウさんを俺は凄いと思うんだ」

「リョウちゃんが凄い」

「そう、リョウさんは凄い。多分誰のことも裏切らない」すぐに帰って来るって。

カズ君は何故か自分に言い聞かせているみたいだった。

リョウちゃんは誰も裏切らないか。だとしたら僕はこの変わらない毎日をただ守ってみようか…。