ひと息と言ってもホントに4、5分。互いにせっかちだから、すぐに作戦会議に戻った。

博士の真剣な表情が作業の大変さを物語っているようだ。

博士は、ひととおり話終えると一度深く息をついた。

「なにか質問はありますか?」

私は首を横に振る。応えるように博士も小さく首を振った。

「たいていは、ここでホントに大丈夫かとか念をおされるもんなんですけどね。」微笑みながらまた首を振る。

「とりあえず…」しばらく黙っていたせいで喉がつかえてしまった。咳ばらいをして言い直す。「とりあえず何をすればいい?」

博士は目線を少しはずし考えたあと「ゆっくり休んでください。それが大事です」と言った。

力強く的確な指示に私は大きく頷く。