「カズ君朝だよ。さっき携帯なってたよ。会社行かなくていいの?」

「今日会社休み。」

カズ君は、くぐもった声で返事を返して、さらに体をちいさく丸めて眠り続けた。

「ちっ。なんだよ。」 

親切心から、早起きしてしまった事を後悔しながら僕はキッチンへ向かった。

冷蔵庫から冷たい麦茶を取り出すとコップへ注ぎ飲み干す。

キンキンに冷えた麦茶は、おなかの中へ直にズドンと落ちた。

おなかに落ちたはずなのに頭がキーンと痛くなる。

こうやって無理やり目を覚ました後に改めて考えた。

リョウちゃんはどこへ行ったんだろう?