結局何にも話しが進展しないまま僕はハンバーガーをほうばる事になった。

食べてれば少しは安心するかとも思ったけど、どちらかというと不安になった。

「だって僕捨て子でしょ!?」

カズ君は大袈裟だと言って笑っている。

カズ君とふたりで今朝の留守電を聞いてみた。最初のほうがどうしても聞きずらい。

あまり電波のいい場所にいるわけでもなさそうだし、お酒をのんで酔っている風でもない。

カズ君は相変わらず「どうしたんだろうね?」などといってる。

僕が知りたいんだけど…。

「でも、大丈夫だよ」

突然、カズ君が言ってきた。

朝から何度目の『大丈夫』だろう。

根拠のない『大丈夫』に翻弄されながら、僕は2個目のハンバーガーをほうばった。