その日を境に、私は普通の生活に戻った。
彼と出逢う前の生活に戻ったんだ。
会社は、行けなくなった時からなんとか長期休暇を取っていた。
その会社にも、復帰した。
何か変な雰囲気になるかと思ったけど、何も変わらず迎えてくれた。
そんな姿に、涙が出そうになった。
それと同時に、何も知らないことに安心した。
「ゆっくり休めた?」
お姉さんが、優しい声でそんなことを聞いてきた。
その問いには、苦笑いするしかなかった。
ゆっくり休めているはずがないのだから。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…