「気持ちいいね」
暖かい日差しの中、私達は寄り添って座っていた。
「どうしたの? 」
急に凭れ掛かったからだろう、彼は不思議そうに尋ねた。
「……少しだけ、こうさせて? 」
子どものような甘えた声で言うと、仕方ないなぁ、と言うように抱き寄せられる。
「もっと、ぎゅぅしていいよ」
小声で言うと、彼はくすくす笑い私の髪を撫でた。
「……いい匂い・・・」
私の髪を撫でた彼は、愛おしそうに言うと髪に口付けを落とした。
彼の手は私が幼稚園の頃よりも大きくなっていて、私は少しもの悲しさを覚えた。
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