どのくらいそうしていたのだろう、
「……お腹空いちゃった」
見ると、もうすっかり太陽は西に傾き、赤みがかった空が見え始めていた。
「じゃあ、お弁当にしよ? 」
持って来たバスケットを開けると、彼の作ってくれたオリジナルトーストが入っていた。
「ボクはオレンジ♪ 」
はい、オレンジのジャムの方を取り、紅茶と共に渡す。
「私はイチゴ」
自分の分を取り、紅茶を注ごうと水筒に手を伸ばすと
「ボクが注ぐ♪ 」
紙コップを出し、鼻歌交じりに紅茶を注ぐ彼。
「はい」
紅茶を渡され、私達は木漏れ日の中遅めの昼食を楽しんだ。