「おじいちゃ~ん、おばあちゃ~ん」
高藤の家に着いて玄関を開け
「涼ちゃん、いらっしゃい」
「こんにちは。しんごおじちゃんといずみおばちゃんは?」
「まだよ。夕方になるって」
「ふ~ん」
「お義父さん、お義母さん、お久しぶりです」
「恭介さん、挨拶は後々。早く上がって、志織も」
「失礼します」
涼はさっさと上がって
「ママ」
「うん」
志織の手を引いて奥へ。
リビングで
「ママ、すわって」
「えっ?」
「ママはすわってて。りょうがおちゃをもらってくるから。ママのみたいでしょう?」
「あ、ありがとうね」
「ククク…」
まるで涼が志織のママだな。
「涼、ママに大サービスなんだな」
「だってね、おじいちゃん。ママのおなかにはあかちゃんいるからね、だいじにしないといけないの。りょうがママをまもるの。ね~パパ」
涼が俺の顔を見て
志織も『あ~』ってな顔して俺を見てる。
親父さんやお袋さんは笑ってるし。