「ママ、りょうがもってあげるから」
朝、家を出ようと志織が荷物を持ったら涼が自分が持つと。
「涼、これくらいは大丈夫だから。涼は熊五郎とペン太郎を持って。ね」
「だいじょうぶ?」
心配そうに志織を見上げて。
「うん、大丈夫だよ。重たい荷物はパパが持ってくれてるから」
涼が俺を見て
「ん。パパが持ってるから大丈夫だ」
「うん」
やっと納得した。
志織を手伝ってやれと夕べ言ったから志織を見張っている。
志織は苦笑いをしてるし。
完全にナイト気分だな。
車に乗っても
「ママ、だいじょうぶ?」
を連発してるし。
「涼、ママは大丈夫だから、そんなに心配しないで。しんどくなったらちゃんと言うから。ね」
「うん。いってね」
やっと笑顔を見せた。