ある夜、蒸し暑さのせいで目を覚ました。
外はザァーザァーと雷雨がひどい。
悪夢にでもうなされていたのか、すごくのどかわいていた。
そして、のどを潤そうと、寝起きの重い体を動かした。
夜は怖い。
薄暗いし、“誰か”がいそうですごく怖い。
リビングのドアの前で、ふと足を止めた。
──何かがおかしい。
外とは対照的に、家の中は静まり返っている。
だからこそ、違和感を感じるのだ。
頭痛がする。
キーンという耳なりも、ますますひどくなってきた。
ドクン。ドクン。
ドアのぶにゆっくりと手をかけた。
本当に開けてしまって良いのだろうか。
これを開けてしまったら、
自分の大切な何が変わるような気がした。
──ガチャ…リ
人間とは不思議なもので、
こんな恐怖の中でも好奇心というものがうずく。
何があるの…?