「行こ。」



震える哀羽さんの手を、仲山君は掴んで言った。







「島田、天空と俺の鞄取って。」

「う、うん?」



僕は鞄を渡した。





「さんきゅ。 今日帰るから。」




そう先生に告げて、仲山君は帰っていった。




哀羽さんの手を、離れないように ギュッ と強く繋いで。