「あー生き返るー」
「その表現は君には的確だよね」
「そう? 再生のほうが合ってるよ」
「あ、そっか。死なないもんね」

――あ、そういやさ。
彼女が不意にかき氷を口に運ぶ手を止めて、彼のほうに向き直った。
ストローの先を唇に当てている仕草が堪らなく愛らしく思えて、彼は微笑んだ。

「あたしが再生する方法もう一個あった」
「へぇ、何?」
「中から冷やす。かき氷とかで」

だからあたしかき氷好きなんだね。
彼女は面白そうにくす、と笑うと、またかき氷を口に含んだ。

「僕は......なかなかなくならないみたい」
「試してみたの?」
「いや、真夏日が続いても平気だから」