今年あたしが一番はじめに話したのは恭。

あたしが一番はじめに声を聞いたのは恭。


大好きな君とずっと一緒にいれるって
あたしは信じていたの。


それから毎日が過ぎていって、
冬休みも終わろうとしていた。


あたしは久しぶりに学校に顔だそうと
思って、始業式まえに家に帰った。

それまで無職だった恭もあたしの始業式の
日から仕事が始まるらしくて、
始業式と、その次の日とその次の日の3日間
会えない日が続いた。

恭が仕事を初めて3日目の夜中。

あたしは久しぶりに登校し出した学校で疲れて、
10;00頃にはもう寝ていて、
夜中の1;30頃、あたしのケータイがなり始めた。

恭の着信音だった、Re:ナミダボシ。

愛してる、そのフレーズが好きで
付き合いはじめからずっと恭の着信音だった
メロディー。

その電話であたしは起きてしまった。


それがあたしの悲劇の始まりだった。



「もすもす」

『…愛巡?』


恭の声だ…。

『寝てた…?』

「…ん。仕事どーやった?」

『だいぶ、慣れたよ。』


それから色々話して
恭はあたしに悩みごとがあるって言った。

「悩みごとってなあに?」

『愛巡に言ったら悲しむよ』


…え?

それから全てを聞いたの。

無理矢理聞いたのが、間違い。


『勝がさ、最近俺の元カノの話してきたっちゃん。
元カノの名前、可茄(カナ)って言うんだけど
俺、可茄のことまぢ好かんかった。
でも、勝がアイツのはなししてきた後からさ、
可茄のこと気になって仕方ない。
愛巡のことも大切だけどさ、アイツも大切っちゃん。』