えっデートってこれ?

なんと目の前にあるのは、子供施設…
なぜにここなんだ?


▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼

「あーお兄ちゃん!」
子供たちが健翔の前に集まる。
「おー元気かー?」 「こないだおーたやん~!」

 こないだって……………。
「この人健翔の彼女~?」女の子が私を指差す。
「違う違う!サンダル女や」
「ちょっと!やめてよ!こんなことでいうの!」
「わーサンダル女がおこったぞー」「きゃー!にげろー」

こんなところまで、サンダル女……。
勘弁してよ!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 健翔は男の子と一緒に鬼ごっことかして遊んでた
私は女の子とままごとをして遊んだ。

そんなとき……

「お前らままごとなんてしててもほんとの家族しらへんやろ!」

えっ……………

 ほんとの家族を知らん?どういうこと?
 「そんなんあんただってやん!」
 「おれだけとちゃう…!ここにおるみんなや…!」

 二人の言葉に周り子たちは沈黙に包まれる。
 

 「なにが家族しらんやって?」健翔が静かに言う。
 「確かに、ここにおるみんなは家族おらん。でもな…ここにおるみんな家族やんけ!」
 健翔の言葉で子供たちの目からなみだがこぼれた‥。
 そして私からも……。
 

帰り道健翔がおしえてくれた。
自分もここの子供やったと
今は里親が見つかって、一緒に暮らしてると、

 私は考えられなかった、
      親がいない。
        家族がいない。

 そう想像しただけで、涙が溢れた。
健翔はそんなところに私を連れてきてくれたんや…
 泣きじゃくる私に健翔はなにも言わず抱きしめてくれた……
 



  何も言わん健翔から腕の温もりだけが伝ってくる……