あ。




あたしは振り返った。




「…ん?」


「今日は…一緒に帰れる?」




もう許可だってもらったし、こんなにビクビクする必要なんてないんだけど。




あたしは恐る恐る、玲央くんに質問した。




そしたら玲央くんは優しい声で、




「うん。帰ろう」




と笑った。





涙でキラキラ輝く目が、すっごくかっこよくて…。




あたしが見とれていたら、玲央くんはあたしに近づいて手を握った。




「ひまの教室まで送る」


「あっ…ありがと…」




最近の玲央くんは…ズルい。