「懲りないやつだな…っ!」

龍は祥貴に向かって右ストレートを繰り出した。

「それはどうかな…?」

呆れた顔をした龍に祥貴は余裕の表情を見せ、印を組んだ。


「……縛道!蓮…幢…燐……炎縛」


祥貴は縛道《ばくどう》の中の炎縛《えんばく》を唱え、龍を拘束した。

「なっ!」

「よし!」

驚いている龍の横を通り過ぎ、そのまま一直線に愛緋たちのもとに走った。