驚いている間に愛緋を襲ったヴァンパイアは、女のヴァンパイアと一緒に居た、もう一人のヴァンパイアに手によって灰になっていた。

愛緋は女のヴァンパイアに地面に降ろしてもらうや否や、足に隠していた霊減銃を取り出し2人に銃口を向けた。

「…何のつもりだ?」

顔色を変えずに女のヴァンパイアが愛緋に尋ねる。

「あなたたちも、私を助けたって私を殺すつもりなんでしょ?」

「残念ながら、そんなことをするつもりはない。私はそういうことをする混血を取り締まるのが仕事だ」


何でそうなるんだとボソリと呟いた言葉は愛緋には聞こえなかったようだ。