「お、おい…愛緋?」

「…も、もう近付かないから安心し…て…ごめん。さよな…らっ!」

 鼻を鳴らし、子どものように涙を流して必死に言葉を紡ぐ愛緋に、祥貴は何も言うことが出来ず、愛緋が屋上を飛び出して行って初めて我に返った。


「何でそうなるんだよ…くっそ!好きな奴以外にこんなこと出来るかよ…かっこ悪ぃ…俺…」