こっちにきて2年がたった・・・。

 私はこっちの生活に慣れた。まぁ2年もいればね。

 最初は不安だらけだった。友達ができるか。1人でやっていけるのか。

 でも簡単になれた。

 みんなはどうしてるのか?とはたまに思った。

 声も聞きたかった。でも聞くと会いたくなるから電話もしないし帰らなかった。

 「繭ー。先輩が呼んでたよー」

 「分かったー」

 私はいつも、香奈【kana】と沙希【saki】といた。

 「繭ー。遅いって!」

 「ごめんなさいー」

 私は彼氏ができた。名前潤【jun】。

 バスケ部の1コ上の先輩。かっこいい。先輩から。

 普段から一緒にいたから、わたしも好きだった。

 周りからは、

 『お似合いー!』

 って言われていた。私たちは1年付き合ってる。

 先輩はもう卒業しちゃたんだけど・・・。

 私は毎日充実していた。

 勉強も頑張った・・・。

 だから進路は、出版社に行く。働きながら、自分の意見などを

 言っていけたらいい。私はそう思ってた。

 家に帰ると電話がかかってきた。

 見たことのある番号だった・・・。

 「もしもし・・。」

 「おー。わたなべかぁー」

 相手は高1の時の前の学校の先生だった。

 「はい。」

 「元気か?」

 「元気ですよー」

 「卒業式で話してくれないか?」
 
 えええええええええええええええええええ