俺は迷ったけど行かないことにした。繭はそのほうが楽しめると思ったからだ。

 俺と繭は保育園からの仲だ。だからあのメンバーの中じゃ1番の長い付き合いだ。

 だから、繭の思ってることは何だって分かる。そう思ってきた。

 だから、繭のためにも行かないことにした。だから普通に学校に行った。

 ついたら携帯が鳴った。知らない番号だった。出てみた。

 そしたら・・・。相手は、陸だった。

 「なぁ、繭しらなぇ?」

 「アメリカに行ったんじゃねーの?」

 「時間になってもこねーんだよ。だからしらねっぇかぁ?」

 「しらねーよ。」

 「わかった。」

 といって電話が切れた。

 俺は、自分の日付を見た。

 "5月20日"

 俺はその日付が頭の中を横切った。5月20日・・・。

 あっ。俺は、繭の居場所が分かったような気がした。

 俺は勝手に足が動いていた。向かった先は・・・・・・。

 俺達2人だけの秘密の場所。

 毎年何が合っても、5月20日に来ようと約束した場所。

 俺が5月19日 繭が5月21日 。

 お互いの誕生日の間の日が、5月20日。

 俺はもしかしたら・・・。と思いながら、そこに向かった。